2年ぶりのピン新作発表に心踊るベリです!
今回は2025年の新モデルとしてピンから発表されたG440 MAXドライバーを試打しましたのでレビューをしていきます。
2025年ピンの新作ドライバー G440シリーズのキーワードは”衝撃の飛び重心”。これまで高MOI、深低重心で曲がらない寛容性を追求してきたピンですが、G440はなんと飛距離を追求してきました。
確かにこれまで寛容性に関しては頭一つ抜けており、ピンのドライバーと言えば曲がらないが代名詞です。
しかしながら、飛距離性能はと言うと他メーカーのドライバーに及ばない状況でした。
かくいう私も、寛容性を求めてG425ドライバーを使っていた時期があったのですが、求める飛距離にならないことで他のクラブに移行してしまっています。
そんな曲がらない!ブレない!けど、飛ばないよね、、と言われていたPINGがもし飛んだら!?こんな魅力的なクラブはありません。
2025年のG440はこれまでの”ブレない”を受け継いだまま、理想の重心ラインに最も近づいた”飛び重心”設計で飛距離性能の向上を実現ています。
そんな2025年大注目のG440ドライバー3モデル展開の中でも、今回はスタンダードモデル G440 MAXドライバーを実際に試打した感想をレビューしていきます。
なお、試打計測にはGarminのAproach R10を使用しています。
評価結果 名器の予感!本当にブレずに飛ぶし、打感・打音までいい!
試打した感想は、もう名器の予感しかしません。かなりいいです!
G410MAXも名器と言われてますが、個人的には断然G440です。
まず構えた印象ですが、引き締まってとても構えやすいです。
PINGドライバーと言えば高い慣性モーメント(MOI)でヘッドが後方に伸びた大型ヘッドが特徴ですが、今作G440MAXは前作G430MAXと比較して投影面積が小さくなり、引き締まって見えます。
安心感はありながらもシュッとしています。
つぎに打った感想ですが、打音が良くなってます。
G425はPING特有のカン高いキーンというような金属音がしており、G430では”快音”というキャッチコピーでその打感と打音を改良して評判も良くなっていました。
G440はさらに改良が加わり、どちらかというと音が小さくなる方向になった印象です。音も低くなり、響きが少なくなっていますが決して嫌な音ではなく、むしろこれまでより個人的には好みの音です。
打った瞬間の打音だけが残り、余計な残響音がなくなっています。
最後は飛距離です。
飛距離に関しては打感でもわかるのですが、寛容性が高いのにしっかり飛びます!跳び重心は伊達じゃないです。
正直にいうと1発の飛びを狙った時に他のメーカーと比べてダントツで飛ぶかと言われるとそうではないです。
1発の飛びを狙うなら、キャロウェイやテーラーメイドの浅重心モデル(♦︎♦︎♦︎やLS)の方が狙える状況ではありますが、やさしさのある深低重心モデルでここまで飛ぶことはこれまでにないと思います。
PINGの寛容性はそのままなのでブレないのに飛ぶ夢のクラブになってます。
低重心でもあるのでしっかりと球も上がりますし、非の打ち所がないです。
PINGユーザーで、もう少し飛距離を出したいと思っていた方、飛距離は落とさずに安定性が欲しいと感じていた方はG440是非試してみてください。
- 高MOIヘッドだが引き締まって見える
- 打音が低く、残響音が少なくなった
- PINGの寛容性そのままに飛距離UPが狙える
- 1発の飛距離は他社の浅重心モデルにはさすがに劣ります
ピン G440 MAX ドライバーの概要
PINGの”前作を超えなければ新製品は発売しない”という哲学があるように、G430から大きく進化しています。
深低重心化と慣性モーメントの高さを追求してきたPINGのGシリーズですが、昨年発売されたG430 MAX 10Kで慣性モーメントが10Kを突破し、寛容性については到達点に近づいてるとしているようです。
G430 MAX 10Kは私も打ったことがありますが、安心感しかなく曲がる気が全くしませんでした。
「飛ばさなくてもいいならこれだな」と思ったものですが、まさにその通りで前作を超えるには寛容性をそのままに継承して飛距離性能の向上を開発軸としています。
G440 MAX ドライバーの進化のキーワードは”飛び重心”です。
PINGの言う飛び重心とは”インパクト時にボールへのエネルギー伝達を最大化することができる重心ラインにクラブヘッドの重心が最も近くなることを指します。
PINGはフェース面の中心から、フェースに対して直角に下ろした線上にクラブ重心が来ることが理想だとしています。
この重心ラインに近づけるため、G440はPING史上最も低重心となっています。
低重心化は3つの軽量化テクノロジーで生み出した余剰重量分をヘッド後方の高比重ウエイトに加えることで実現しています。
新カーボンフライ・ラップ・テクノロジー
G430ではLSTモデルのみに採用されていたカーボンクラウンを全モデルに採用しています。
今回紹介しているG440 MAXもカーボンクラウンです。
さらにG430 LSTでばクラウンに2本の金属ブリッジが内蔵されていましたが、そのブリッジも排除し、クラウンを軽くしています。
G430MAXと比べてG440MAXはクラウンが約34%も軽量化しています。
新フリーホーゼルデザイン
ヘッド内部のホーゼル部分を軽量化していることで、その分の余剰重量を低重心にしています。
ヘッドのホーゼルの軽量化でG430に比べて約13%も軽量化しています。
これに伴ってか、シャフトに装着するホーゼルがドライバーだけ新形状になっていました。
G430,G425,G410シリーズとは互換性はありますので元々お使いのシャフトも装着できます。
※G400以前のシリーズとは互換性がありません
軽量化された極薄フェース
前作と比較してフェース中央で約4%薄く、フェースの周辺部を約7%薄くすることで
フェース全体の重量を前作比で7%軽量化しています。
さらにフェースが薄いことでたわみやすく、高初速に繋がるそうです。
可動式高比重ウエイト
カーボンクラウン・ホーゼル・フェースで軽量化された重量の分、ヘッド後方のウエイトを重くすることができることでより深く、より低い重心を実現し”飛び重心”に近づく設計となっています。
G440MAXのウエイトは実測で29gでした。
ヘッド全体で197gありますので、後方ウエイトだけでなんと全体の約15%も占めています。
G430MAXのウエイトは26gですので、3gほどの余剰重量を後ろのウエイトに組み込んでいます。
飛び要素以外でもG440は進化しています。
慣性モーメントについては10KまではいかないもののG440MAXは10Kに近いところにあり寛容性はキープしています。
見た目の形状は460ccありますが、G430MAXに比べて小ぶりな投影面積で構えやすくしています。
評価結果でも記載した打音の改良もあります。
G440はヘッド内部のサウンドリブを長くして、配置を変更。
クラウンとソールに丸みを持たせることで振動を抑え、短く低い音で残響音を少なくしています。
また純正シャフトのALTA J CBも進化しています。
ヘッドに合わせたBLUEカラーになり、ALTA J CB BLUEの標準シャフト長さが46インチになりました。
これはALTAシリーズを使っているヘッドスピードのゴルファーだと、46インチにすることで曲が1〜2%広がってしまうものの、飛距離が約3〜4%伸びることがわかった為だそうです。
ALTAユーザーの場合、少し曲がっても、飛距離が伸びた方がスコアUPにつながるとPINGが考えた結果、標準長さを46インチにしているそうです。
ALTAシャフトでの購入検討されている方はここもチェックしておくと、より選びやすくなると思います。
ヘッドスピードがある方は純正のPING TOURシャフトがおすすめです。
カスタムシャフト同等の硬さがあり、かなり良いシャフトだと思います。
私もユーティリティはPING TOURのシャフトを使っています。
PINGはこの純正シャフトのラインナップが豊富でとてもいいシャフトが揃っています。
カスタムで追加出費をしなくてもいいところがアマチュア向けでPINGの良い部分だと個人的に感じます。
試打評価結果
使用したクラブ
- ヘッド:G440 MAX
- ロフト:10.5
- シャフト:TENSEI Pro WHITE 1K 60
- フレックス:X
ヘッドスピード45m/sで最大飛距離247yds出ました。
正直PINGのドライバーでここまで飛んだことはないです。
同じシャフトで2020年モデルのG425 LSTと比較してみましたが、G440 MAXに軍配が上がりました。
ヘッドスピードは同じ44m/sです。
G440 MAX
G425 LST
ボール初速がG440MAXが64m/s 対してG425 LST 62m/sとG440MAXの方が初速が出ていて、トータル距離も6yds出ています。
差が少ないようにも見えるかもしれませんが、LSTは強弾道・低スピンでより飛距離を狙うモデルなはずですのでMAXよりも寛容性を犠牲にして飛びに特化させています。
寛容性・飛距離についてはG440MAXが上回ってますので、断然G440MAXの方が良いです。
飛距離
ヘッドスピード45m/sで飛距離247ydsです
PINGの中ではかなり飛びます。
寛容性の高く、やさしいPINGがここまで飛べは申し分ないです。
スピン
スピンは入りますが、極端に多い少ないは無いと思います。
試打データでは3000回転以上入っていますが、G425LSTの方が多くなってしまっているので
私の腕の問題かと思います。
捕まり
捕まりやすさはあります。右にすっぽ抜けることはほぼ無かったです。
PINGの曲がらない、ブレないは継承されてます
上がりやすさ
PING史上最も低重心で楽に球が上がります。
吹き上がり過ぎてしまうならLSTも候補に入れてもいいと思います。
打感
打感・打音はかなりいいです。
しっかり前に強く打ち出してくれて、これは飛びそうだという感触がしっかりあります。
音もPING特有のカン高い音がなくなって、とてもいいです。
操作性
G430MAXよりも小ぶりに見えて操作性は上がった気がしますが、
やはりヘッド体積は460ccありますので、操作性はあまり無いです。
PING自体が操作していくクラブではなく、オートマチックに真っ直ぐを狙うクラブです。
やさしさ
やさしさは抜群です。これよりやさしいドライバーはというとG430 MAX 10Kくらいではないでしょうか。
これ以上やさしいドライバーはほぼ無いです。
おすすめする人・しない人
- これまでのPINGに飛距離が欲しい人
- やさしいけど、飛ばしたい欲張りな人
- 曲げたくない人
- 1発の最大飛距離が欲しい人
まとめ
G440 MAXはこれまでPINGが追求してきたブレない・曲がらないをそのままに飛距離が大きくUPしています。
飛距離だけでなく、構えた時の顔や打感・打音もこれまでのGシリーズよりも進化させています。
G440はブレないだけではないPINGの理想を実現している名器だと感じました。
ぜひ1度お試し頂きたいです。